内定者に労働条件を明示すべき時期

【ご相談内容】
4/1から採用を予定している新規学卒者がいます。この者に対して、内定通知は渡しておりますが、労働条件通知書はまだ渡しておりません。入社日に渡せば大丈夫でしょうか?本来いつまでに渡せばよいものでしょうか?

【私からの回答】
 労働基準法第15条1項では「使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。」と規定されています。
 この明示すべき労働条件のうち、書面で明示しなければならないとされている項目については労働条件通知書または雇用契約書(以下、労働条件通知書等といいます)を交付することで対応されている企業様が多いと思います。
 しかしながら、この労働条件通知書等の交付をいつまでに行う必要があるかという点について、条文では「労働契約の締結に際し」とあるだけで、具体的にどのタイミングで明示が必要となるのかは、明確ではありませんでした。
 この点、採用内定を労働契約の成立と解する以上、労働基準法上の労働条件明示義務は、採用内定段階で履行されなければならないという見解が有力でしたが、平成30年1月1日改正の職業安定法により、「職業紹介事業者、労働者の募集を行う者、募集受託者、労働者供給事業者等が均等待遇、労働条件等の明示、求職者等の個人情報の取扱い、職業紹介事業者の責務、募集内容の的確な表示等に関して適切に対処するための指針」(平成2 9 年厚生労働省告示第2 3 2 号)において、「原則として、学校卒業見込者当を労働させ、賃金を支払う旨を約し、又は通知するまでに、法五条の三第一項及び(一)の明示が書面により行われるべきであること」と明記され、明示は内定段階でなされるべきことが明確化されました。
 従って、ご質問に対する回答としては、内定通知の段階で、労働条件通知書等を交付しておくべきことになります。
 現時点で交付されていない場合は、なるべく早い段階で交付されることをお勧めいたします。


****************************
フロネーシス社会保険労務士法人
社会保険労務士 池原伸
電話 06-6777-8610
****************************


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック