平成24年10月1日より労働者派遣法改正法が施行されます

本年3月28日、難産の上成立した労働者派遣法の一部改正案(以下「改正派遣法」という)は平成24年10月1日に改正施行されます。
今回の改正により、法律の名称が、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」から「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」に変更され、これまでの規制緩和路線から方針を転換し、労働者保護を強化することに重きを置いた法律になっています。

変更される主な点は次の通りです。

(1)日雇い派遣の原則禁止
日雇い派遣(日々雇用又は30日以内の短期雇用と定義されました)は、すべてが禁止されるのでなく、原則禁止に落ち着きました。禁止されない「例外業務等」が明らかになりました(後掲)。

(2)グループ企業内派遣は8割以下に規制
グループ企業の範囲は「派遣元事業主が連結子会社の場合は親会社及びその連結子会社」「派遣元事業主が連結子会社でない場合は親会社及びその子会社」とされました。60歳以上の定年退職者はカウントしないことが認められました。

(3)1年以内に辞めた労働者を派遣で受け入れることの禁止
60歳以上の定年退職者は例外とすることが認められました。

(4)一定の有期雇用派遣労働者の無期雇用への転換推進
派遣元事業主に雇用された期間が通算して1年以上ある有期雇用の派遣労働者等に対し、事業主に無期雇用への転換などの措置を努力義務としました。

(5)派遣労働者の均衡処遇の確保
派遣労働者と同種の業務に携わる派遣先の社員との間に、賃金水準などで不合理な差別が生じないよう努力義務としました。

(6)待遇に関する事項の説明義務
派遣元事業主は、雇用する派遣労働者に賃金その他の待遇に関する事項、事業運営に関する事項などを書面、FAX、メールなどの方法で説明しなければなりません。

(7)派遣料金の明示及びマージン率などの情報捷供義務化
派遣元事業主は、派遣労働者に対して派遣料金の額を明示し、マージン率などを事業所に傭え付けるなどの方法で情報提供しなければなりません。

(8)就業機会の確保、休業手当の支払い等の義務化
派遣元及び派遣先は、派遣契約の解除に際し、派遣労働者の新たな就労機会の確保、派遣労働者に対する休業手当の支払いに要する費用負担等の措置が義務化されました。裁判例でも、契約の中途解約に対し賃金の全額払いを認めるものも出ており、注意が必要です。

(9)直接雇用みなし規定の創設
偽装請負や違法派遣を続けた場合、派遣労働者と派遣先との間に雇用契約が成立するという規定が改正法にもり込まれましたが、適用は施行の3年後からとなっています。


改正派遣法第35条の3では、一定の場合を除いて雇用する日雇い労働者を派遣してはならないと定められました。これを受けて、政令・省令では例外的に日雇い派遣が認められる業務を次のように定めました。

(1)日雇い労働者の雇用管理に支障を及ぼすおそれがない専門的業務(いわゆる「17.5業務」)
①ソフトウェア開発②機械設計⑨事務用機器操作④通訳・翻訳・速記⑤秘書⑥ファイリング⑦調査⑧財務処理⑨貿易 ⑩デモンストレーション⑪添乗⑫受付・案内⑮研究開発⑯事業の実施体制の企画立案⑯書籍等の制作・編集⑯広告デザイン⑰OAインストラクション⑯セールスエンジニアの営業、金融商品の営業
※ 建築物の清掃、建築設備の運転・点検・整備、駐車場の管理、テレマーケティングの営業などは特別な雇用管理を必要とするため日雇い派遣が禁止されます。

(2)雇用の機会が特に困難であると認められる労働者
60歳以上の労働者

(3)その他の場合
①定時制を除く昼間の学生(専修学校、各種学校を含み、雇用保険の適用を受けない学生)
②生業の収入が500万円以上の者(副業で日雇い派遣を行う者)
③配偶者等の収入により生計を維持する者で、世帯収入の額が500万円以上である者(主たる生計者でない者)

**********************
SR人事労務総合研究所
社会保険労務士 池原伸
電話 06-7652-9289
**********************

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック