育児休業後、短時間勤務で職場復帰した場合の社会保険標準報酬の改定

【相談内容】
育児休業期間が終了し、来月から職場復帰するA社員がいます。A社員の育児休業開始前の給与は時給1,000円+交通費で標準報酬は15等級の180,000円でした。
A社員は1日5時間の短時間勤務で復帰することになりそうですが、その場合でも時給や交通費に変更がない以上、標準報酬は以前の15等級180,000円のままで改定されないのでしょうか?

【私の回答】
社会保険の標準報酬は、4月から6月までに支払われた給与で改定される定時改定(算定基礎届)の場合を除いては、毎月固定的に支払われる賃金(基本給や固定手当など)に変更がなければ改定されません(随時改定)。

しかし、上記のような場合、「育児休業等終了時改定」という改定制度が設けられています。

この「育児休業等終了時改定」とは、育児休業開始前の標準報酬と、育児休業が終了する日の翌日が属する月以後3カ月間に受けた賃金の平均額とを比較し、1等級以上の差が生じたときには、標準報酬月額の改定ができるという制度です。

この「育児休業等終了時改定」では、随時改定と異なり、固定的賃金の変動が要件とされていません。また随時改定では通常2等級以上の差が必要となりますが、ここでは1等級以上の差で改定できます。
つまり、Aさんの時給は1000円のまま変更がないのですが、Aさんの復帰後の3カ月平均給与が175000円未満となれば1等級以上下がることになり、改定できることになります。

この手続きは、年金事務所に「健康保険・厚生年金保険育児休業等終了時報酬月額変更届」を提出することで行います。

このとき、1点注意が必要です。
それは、この手続きだけをすると、将来の厚生年金の受給額も減少してしまうことになります。しかし、この手続きと合わせて「厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申請書」という書類を提出すると、育児休業前の標準報酬で年金額を計算してくれるという特例を受けることができます。
この特例申請は、単にしないと損をするという手続きであって申請することによるデメリットはありません。
ですから、この特例申請も忘れずに行いましょう。

上記手続きでご不明な点がありましたら、当事務所スタッフへお気軽にご相談ください。

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SR人事労務総合研究所
社会保険労務士 池原伸
電話 06-7652-9289
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