社労士池原の労務管理日誌

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zoom RSS 業務中に会社のメールアドレスを使って私的なメールを送った社員への懲戒処分

<<   作成日時 : 2018/02/11 12:29   >>

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【ご相談内容】
当社の社員が、業務中に、会社のメールアドレスから私的なメールを送信していたことが分かりました。どのような処分が適切でしょうか?

【私からの回答】

懲戒処分については、最高裁判決(国鉄札幌運転区事件 最高裁昭和54年10月30日判決)において、「企業は、その存立を維持し目的たる事業の円滑な運営を図るため、…企業秩序を定立し、この企業秩序のもとにその活動を行うものであって、企業は、その構成員に対してこれに服することを求めるべく、その一環として、職場環境を適正良好に保持し規律のある業務の運営体制を確保するため、…一般的に規則をもって定め、または具体的に指示、命令することができ、これに違反する行為をする者がある場合には、企業秩序を乱すものとして、当該行為者に対し、…規則に定めるところに従い制裁として懲戒処分を行うことができる」と使用者の懲戒権を認めています。

また、労働契約法15条にも定めがあり、懲戒処分の理由となる行為の性質および態様、その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効とされます。

労働契約法15条
使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為を性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする

以上から、懲戒処分を適正に行うためには、
@懲戒処分の根拠規定が存在すること
A処分しようする行為が就業規則上の懲戒事由に該当すること
Bその懲戒処分をすることに、客観的合理的な理由が認められること
Cその懲戒処分をすることが、社会通念上相当であると認められること
の4つの要件が必要となります。

今回のケースで処分するためには、まず@会社の就業規則に懲戒に関する規定が存在しているかどうか、そしてA会社の服務規定等に会社のメールアドレスを用いて私的なメールのやり取りを行ってはいけないことが定められているかの確認が必要です。

その上で、上記@Aが存在することが確認されたとして、B業務中に、会社のメールアドレスを用いて私的なメールを送信することは、従業員の職務専念義務に違反する行為であり、このような行為を会社として容認することはできませんから、懲戒処分を行うこと自体に客観的合理的な理由は有ると考えられます。

そこで、問題はCどの程度の処分を行うかということになります。

これを判断する上では、当該社員が私的なメールを送った行為がどの程度会社の企業秩序に影響を及ぼしたのかを考慮する必要があります。
たとえば、家族に対する日常生活上の連絡を数回行っていただけであれば、企業秩序に与える影響はほとんどないため、処分するとしても、口頭での注意のみで足りると思われます。
一方、クラブのホステスに対して交際を迫るようなメールを数年間繰り返していたというような場合では、メールの内容は著しく会社の信用を貶める内容であり、その量も極めて多いことから、最も重い懲戒解雇処分まで検討できると思います。


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フロネーシス社労士事務所
社会保険労務士 池原伸
電話 06-6777-8610
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