社労士池原の労務管理日誌

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zoom RSS 健康診断結果と社員のプライバシーについて

<<   作成日時 : 2017/10/11 23:57   >>

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【相談内容】
当社では1年に1回、健康診断を実施しているのですが、その健康診断の結果の提出を会社が求めた際、ある社員から個人のプライバシーの問題なので提出したくないと言われました。
会社として提出を求めることに問題はないのでしょうか?

【私からの回答】
会社は、労働安全衛生法第66条に基づき、従業員に対して、医師による健康診断を実施しなければなりません。また、従業員は、会社が行う健康診断を受けなければなりません。

そして、労働安全衛生法では、会社に対して健康診断実施後に下記のような取組を行う義務が定められています。

@健康診断の結果の記録
健康診断の結果は、健康診断個人票を作成し、それぞれの健康診断によって定められた期間、保存しておかなくてはならない。(安衛法第66条の3)
A.健康診断の結果についての医師等からの意見聴取
健康診断の結果に基づき、健康診断の項目に異常の所見のある労働者について、労働者の健康を保持するために必要な措置について、医師(歯科医師による健康診断については歯科医師)の意見を聞かなければならない。(安衛法第66条の4)
B健康診断実施後の措置
上記Aによる医師又は歯科医師の意見を勘案し必要があると認めるときは、作業の転換、労働時間の短縮等の適切な措置を講じなければならない。(安衛法第66条の5)
C健康診断の結果の労働者への通知
健康診断結果は、労働者に通知しなければならない。(安衛法第66条の6)
D健康診断の結果に基づく保健指導
健康診断の結果、特に健康の保持に努める必要がある労働者に対し、医師や保健師による保健指導を行うよう努
めなければならない。 (安衛法第66条の7)
E健康診断の結果の所轄労働基準監督署長への報告
常時50人以上の労働者を使用する会社は、定期健康診断の結果および特殊健診の結果について、遅滞なく、労働基準監督署に提出しなければならない。(安衛法第100条)

法律により、以上のような取り組みが会社に要請される以上、会社は個人の健康診断の結果を法律で要請される必要の範囲内において知る必要があります。したがって、その限度において、従業員に対して健康診断結果を求めることに法的な問題はありません。

そして、会社には、「健康診断並び面接指導等の規定による面接指導の実施の事務に従事した者は、その実施に関して知り得た労働者の秘密を漏らしてはならない」という守秘義務が課されています(安全衛生法108条)。
ここでいう「面接指導の実施の事務に従事した者」には「健康診断の結果を職制上当然に知り得る立場にある者を含む」とされていますが、会社の誰もが個人の健康診断結果を知ることができるわけではなく、上記@からEの義務を果たす上で必要最小限の範囲で個人のプライバシーが制約されることを法は許容していると理解すべきです。


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フロネーシス社労士事務所
社会保険労務士 池原伸
電話 06-6777-8610
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