社労士池原の労務管理日誌

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zoom RSS 最低賃金と残業代計算の基礎となる賃金の違いについて

<<   作成日時 : 2017/06/11 23:44   >>

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最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないとする制度です。

最低賃金未満の賃金しか支払わなかった場合には、使用者は、最低賃金額との差額を支払わなくてはなりません。また、地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、最低賃金法に罰則(50万円以下の罰金)が定められ、特定(産業別)最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、労働基準法に罰則(30万円以下の罰金)が定められています。

最低賃金の対象となる賃金は、毎月支払われる基本的な賃金ですが、具体的には、実際に支払われる賃金から以下の賃金を除外したものが最低賃金の対象となります。
(1)臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
(2)1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
(3)時間外労働、休日労働、深夜労働に対して支払われる賃金
(4)精皆勤手当、通勤手当、家族手当

一方で、時間外手当や休日手当、深夜手当を計算する場合の基礎となる賃金も、毎月決まって支払われる賃金(所定賃金)です。もっとも、毎月決まって支払われる賃金のすべてが残業代計算の算定基礎となるわけではありません。

使用者から支払われている所定賃金のうちでも,一定の種類の賃金は基礎賃金に含めなくてもよいと定められている賃金があります。
この賃金は法律で限定的に定められており、この定められている賃金のみが含めなくてよい賃金となります。
具体的には以下の通り定められています。

労働基準法第37条第5項
割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金は算入しない。

労働基準法施行規則第21条
法第37条第5項の規定によって、家族手当及び通勤手当のほか、次に掲げる賃金は、同条第1項及び第4項の割増賃金の基礎となる賃金には算入しない。
@ 別居手当
A 子女教育手当
B 住宅手当
C 臨時に支払われた賃金
D 1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金

ここで注意すべきは、住宅手当は最低賃金の計算からは除外されないが、残業代の計算からは除外できることになっています。

つまり、住宅手当の金額次第によっては、毎月決まって支給される給与では最低賃金をクリアしているものの、残業代を計算する場合の基礎時給では、最低賃金を下回っていることがあり得るということです。

とはいえ、これが間違っているわけではありません。最低賃金と残業代計算を定めている法律が異なり、それぞれの法律の趣旨が異なる以上、計算の基礎となる賃金、除外できる賃金に違いがあってもおかしなことではないからです。


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フロネーシス社労士事務所
社会保険労務士 池原伸
電話 06-6777-8610
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