社労士池原の労務管理日誌

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zoom RSS 採用後に勤務条件の変更の申し出があった場合の契約関係

<<   作成日時 : 2016/07/18 12:01   >>

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【ご相談】
パートの事務社員を募集するにあたり、求人条件として、週5日、月〜金まで、9:00〜18:00勤務で時給950円で募集をしたところ、Aさんから応募があり、面接した結果、Aさんに採用する旨、通知しました。
ところが、Aさんが勤務を開始して数日経過した後、水曜日は私用で勤務できなくなったので週4でお願いしたいとの申し出がありました。
当社としては、今回の求人は週5で勤務していただく条件で募集していたので、週4で勤務されるのであれば時給は900円でお願いしたいと伝えたところ、それは契約違反だから応じられないと言われています。
当社としては950円での週4日勤務の契約に応じないといけないのでしょうか?

【私からの回答】
法的に、労働契約は、使用者と労働者、双方の合意によって成立する諾成契約と位置付けられています。
そして、求人広告または求人票の掲載等により労働者を募集する行為は、労働者を雇用しようとする者が、労働者になろうとする者に対してその被用者となることを勧誘する行為であると定義されています(職業安定法4条5号)。
この勧誘行為は、法的には「申込の誘因」と位置づけられ、これに対して労働者が応募してきた行為が「契約の申し込み」であり、使用者が面接等の結果、採用決定を通知することが「申込の承諾」となって、使用者と労働者双方の合意が形成され、雇用契約は成立します。

今回のケースでは、週5日、月〜金まで、9:00〜18:00勤務で時給950円という条件で募集がされ、Aさんがその条件に応募し、面接の結果採用通知がなされていますので、この通知の時点では会社とAさんとの間の雇用契約は有効に成立しています。

そして、この契約の成立後に、Aさんから水曜日は勤務できないとの申し出は、週5日、月〜金まで、9:00〜18:00で勤務するという申込の意思表示の取消、または新たな契約条件での申込と考えられます。
申込の取消であると解すれば、使用者が取消を認めた時点から雇用関係は消滅することになります(取消は将来に向かって効力を有する)。
一方、新たな契約条件での申込であると解すると、このAさんの申込に対して、会社としては、承諾するのか、承諾しないかを自由に決定することができます。
もし会社として週5日、月〜金まで、9:00〜18:00で勤務するという内容でなければ採用できない、あるいは週4日で勤務するのであれば時給は900円でしか採用できないということであれば、会社としてはAさんからの週4日、時給950円での申込には承諾できないと通知することになります。

その上で、今後もAさんが自主的に退職することなく、水曜日に勤務できないまま在籍し続けるのであれば会社としては勤務すべき日に勤務しない、すなわち従業員の債務不履行を理由に雇用契約を解除することになります。
この点、解雇に関する手続きが法的には必要になりますので、入社日から14日以内の試用期間内に通知することで、解雇予告等解雇に関する諸手続きを回避する必要があるかと思います。


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フロネーシス社労士事務所
社会保険労務士 池原伸
電話 06-6777-8610
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